健康づくりは"まちづくり"
      マイレージでみんながwin-winへ(静岡県)

      目指すは「健康寿命日本一!四本柱で目標達成へ! 静岡県では、「健康寿命日本一」を目標として、「ふじのくに健康長寿プロジェクト」を平成24年度から実施している。ふじ33プログラム、健康長寿の研究、企業表彰制度、健康マイレージ事業の4つを中心としたプロジェクトで、現在、無関心層へのアプローチとして、健康づくりに取組むことで地元商店の特典が得られる健康マイレージ事業を推進している。この事業の普及にあたっては、県担当者が草の根運動的な勧誘活動を展開して、協賛企業を増やした。2016年2月現在、協力店舗数は2300か所まで増加し、住民が特典を受けるための「健康いきいきカード」の取得者は延べ19,000名となった。平成28年度は26市町で事業を実施する予定である。

      取組みのきっかけは迫りくる2025年問題*

      長年にわたって健康長寿県として評価されており、平成24年6月に厚生労働省が公表した都道府県別の健康寿命では、男性が全国2位、女性が全国1位となった静岡県であるが、実は県内の一人あたり平均介護期間は8年を超えている。他県の例に違わず少子高齢化が進行するなか、迫りくる2025年問題への懸念は大きかった。今後も健康長寿県であり続けるためには、早急に対策を開始する必要があった。
      * 団塊の世代が2025年頃までに後期高齢者(75歳以上)に達する事により、介護・医療費等社会保障費の急増が懸念される問題

      県民の健診データの分析と公開による意識啓発

      事業を始めるにあたって、重視したのは「健康づくりに興味がない人」にどうやって参加してもらうか、という点であった。今までと同じ取組みを実施しても、参加してくれるのは健康に対する意識が高い住民だけ……そこで、県民の健診データを分析し、そのデータを住民に公開した。地域ごとの食事傾向の分析などを、一目でわかりやすく提示したのである。効果は抜群。地域の健康状態改善の為に、会社が、地域が、住民が、立ち上がるきっかけとなった。

      事業に参加する全員が幸せとなる仕組みを作る

      四本柱の一つ、健康マイレージ事業のポイントは「企業」「住民」「保険者」が全員良い効果を得られること。企業は健康マイレージ事業に参加することで、「健康に意識を配る企業」「地元に貢献する企業」というイメージアップが期待できる。住民は健康づくりに取組むことで、たとえば行きつけの店でお寿司がサービス、協賛店舗での消費におまけがついてくる等のメリットを享受でき、住民と企業の取組みで健康づくりが日々の行動に入り込む。保険者にとっては、小さな投資で加入者の健康状態の改善という大きなリターンがある。行政にとっても、住民が元気になるだけでなく、行政・商工会・保険者が一体となって取組むことで、地元の町が元気になるという嬉しい効果がある。無関心層をも取り込むマイレージ事業は、実は、まちづくり、すなわち、地域活性化の取組みなのである。